卒業生からのメッセージ

看護学科

北海道大学大学院保健科学院 保健科学専攻
看護学コース看護科学科目群
渋谷 凌斗さん(札幌白石高校出身)

病院実習の経験が研究の原点。 研究成果を臨床現場に還元し、 教員として看護界に貢献したい

私は看護技術学における清潔ケアのひとつ「手浴」を研究テーマとしています。入浴できない患者さんの手を洗うことで清潔を保つとともに、血流増加や体温上昇、精神安定などの効果が期待できるのですが、多忙な臨床現場ではほとんど実践されていません。私は3年生の病院実習で手浴の効果を実感し、自分でエビデンスを確立したいと思ったことから、大学院進学を志望しました。現在は看護研究の権威として名高い先生のもと、高度な研究力を持つ院生の皆さんとともに研究を行っています。隣接する北大病院や企業との共同研究、道内各地の病院と連携したデータ収集なども活発的に行われており、充実した研究環境を実感しています。私に研究の道をひらいてくれたのは、病院実習の経験に他なりません。初めての実習は誰もが不安と戸惑いでいっぱいです。しかし私は患者さんとの関わりがとても楽しく感じられ、現在につながる研究動機と自分なりの看護観を形成するきっかけを与えてもらいました。研究に行き詰まった時、実習のことを思い出すと再び原点に立ち返ることができるのも、大学生活で得た大きな財産だと感じています。また、担任をはじめ、親身に進路相談に乗ってくださる先生方の存在も心強いものでした。
今後は手浴に関するエビデンスを確立して世界でひとつだけの研究を完成させ、臨床現場に還元することが目標です。そして看護師として臨床経験を積み、将来は看護学の教員として次世代の育成に携わりたいと願っています。

リハビリテーション学科 理学療法学専攻

日本医療大学病院リハビリテーション室
千谷 卓充さん(北見柏陽高校出身)

信頼できる仲間と先生に出会えた4 年間。 理学療法士として精進し、地域に貢献できるよう努めます

日本医療大学病院は本学に隣接しており、これまで回復期病棟とコロナ病棟がありましたが、2 0 2 3年4月からは回復期病棟は地域包括ケア病棟に変わりました。ノテ福祉会系列の施設から入院される高齢の患者さんが多く、廃用症候群や中枢疾患、整形疾患など疾患の分野はさまざまです。私はリハビリテーション室で、起居や移乗、移動、階段昇降などの動作の回復を専門とした理学療法を行っています。大学で学んだ理学療法評価学や治療学などの知識と技術、臨床実習で得た実践は、実際のリハビリの場面でも大いに役立っています。 患者さんができなかったことができるようになっていく過程で、成功体験を共有できるのが理学療法士の大きな喜びです。患者さんが笑顔で退院されていく姿を見ると、少し寂しくなりつつもうれしく感じます。 大学時代は学友会に所属し、学校祭や球技大会などの企画運営に携わりました。仲間とぶつかり合いながらも協力してやり遂げたのは、とても貴重な経験でなにより楽しかったです。先生方も親身に指導してくださり、テスト対策や実習、就職活動などの際には夜遅くまで相談に乗ってくださいました。特に担任の先生とゼミの先生は、将来の人生設計まで一緒に考えてくださり、とてもお世話になりました。
これからも理学療法士としての経験と勉強を積み重ね、理学療法士の上位資格にもチャレンジして、患者さんのためにより良い理学療法を提供できるように精進していきたいです。可能であれば訪問リハビリなどにも取り組み、院内はもちろん地域にも貢献できるよう努めていきたいと考えています。

リハビリテーション学科 作業療法学専攻

社会福祉法人 楡の会こどもクリニック
林 あかりさん(札幌大谷高校出身)

子どものために何ができるか。 本人を尊重したセラピーに 大学の学びが生きています

楡の会こどもクリニックは、発達領域や重症心身障害児など、小児領域の幅広い疾患に対応しており、外来や病棟、デイサービスなどがあります。そのため幅広い疾患を診ることができるので、自分の勉強になると思いました。また、見学した時に先輩方がとても優しく、しっかりとセラピーをしながら後輩スタッフにも目配りをされていて、自分自身も成長できる場所だと感じました。
入職1年目はうまくいかないことがほとんどでした。でも子どものためにできることを考えて工夫していると、「先生!」と駆け寄ってきてくれたり、保護者の方から「片付けが苦手な子ができるようになった」などと言っていただけることもあり、うれしくなります。
大学時代は自宅だと集中できないタイプで、友達と一緒に学校で勉強していました。定期テストや国家試験の前に、友達と問題を出し合って苦手分野を復習したり、時にはふざけ合いながら勉強した日々は楽しい思い出です。臨床経験豊かな先生方から現場のお話を聞けたり、研究活動のお手伝いをさせていただいたり、たくさんの学びを得ることができました。セラピストとしてどんな相手に対しても本人を尊重したセラピーを心がけていますが、そこにも大学の学びが生きているように思います。
まだまだ未熟な私ですが、職場で先輩が手を差し伸べてくれる時期は今しかありません。指導してもらえるうちに大いに学び、自分の強みといえる知識や技術を獲得したいと思っています。

診療放射線学科

KKR 札幌医療センター 診療放射線技師
北海道大学大学院医理工学院 修士課程修了
花田 幸奈さん(札幌平岡高校出身)

恩師の言葉に支えられ、 大学院から放射線治療の最前線へ。いつか私も大学の教壇に立ちたい

本学卒業後に大学院へ進学し、修士課程を修了してK K R札幌医療センターに入職しました。現在は放射線治療を担当しています。院生時代にアルバイトで一般撮影をしていましたが、現在は毎日同じ患者さんの放射線治療を行うため、一人ひとりの患者さんと直接話す機会が増えました。「花田さんなら安心」「説明がわかりやすい」などと言っていただくこともあり、とてもやりがいを感じます。痛みに悩まされず穏やかに生活できることを願って治療にあたっています。
大学時代は学科やサークルで多くの友人に恵まれ、とても充実していました。レポート提出やテストの前には夜遅くまで学校に残って勉強を教え合ったり、コロナ禍前にはたくさん遊んだことも良い思い出です。4 年次の夏は大学院の入試と卒業論文、第一種放射線取扱主任者、臨床実習、国家試験勉強が重なって大変でしたが、妥協せずにすべての目標を達成した経験は大きな自信になりました。
大学院進学を勧めてくださり、あたたかく支えてくださった先生のおかげで、今の私があります。先生の言葉には向上心を引き出してくださる力がありました。今後は医学物理士と放射線治療専門技師の資格を取得し、業務の中で生じた疑問があれば博士課程で研究したいと考えています。そしていつか私が先生から受け取った学ぶ喜びを次世代へ還元していくことが目標です。

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